アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役:平行秀)は、ユーザーの実体験をもとに資産運用・保険・転職など金融のさまざまなカテゴリーの情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年7月に実施した「30代銀行員の転職に関するアンケート調査」の集計結果を紹介していきます。転職を考えている30代の銀行員は、ぜひ参考にしてください。
調査会社:アドバイザーナビ株式会社/調査方法:インターネットによるアンケート調査(ランサーズ)/調査期間:2024年7月5日〜2024年7月19日/有効回答数:29人/アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
- 30代銀行員が転職を考えたきっかけは「ノルマに追われるのが嫌」が31.0%で最も多く、次いで「業界の将来性に不安を感じた」が27.6%。目の前の負担と業界の先行き、その両面から動いている様子が読み取れます。
- 転職先に求めた条件は「自由度」と「転勤がない環境」がともに31.0%で同率1位。一方で「高い給与」は6.9%にとどまり、年収より働き方を優先する姿勢が明らかとなりました。
- 転職活動で最も苦労した点(自由記述)では、「銀行で培った経験やスキルを他業界向けにどう言語化してアピールするか」という悩みが最も多く挙がりました。
- 転職活動で重視した点は「企業についてよく調べること」が41.4%で最多。次いで「自己分析を正しく行うこと」が24.1%となり、自己理解と企業理解の両輪が重要視されています。
- 転職で解決したかった課題は「ワークライフバランスを充実させたい」が44.8%で突出。転職後の自由記述でも、ノルマからの解放やテレワークによる生活改善を実感する声が多くいました。
- 転職後に新たな課題を抱えた30代銀行員は24.1%。「給料が減った」という声が最も多く、働き方を優先した分のトレードオフに直面するケースも見られました。
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30代銀行員の転職理由に関するアンケート
まずは、30代銀行員が転職を決意した理由や、転職先に求めた条件に関するアンケート結果から取り上げていきます。
転職しようと思ったきっかけは何ですか?

[図表1:Q1 転職しようと思ったきっかけ(n=29・横棒グラフ)]
アンケートによれば、30代銀行員が転職を決めた理由としては「ノルマに追われるのが嫌(31.0%)」が最も多く挙げられました。次いで「業界の将来性に不安を感じた(27.6%)」「転勤が嫌(13.8%)」という理由が続いています。
目の前の営業目標への疲れと、業界そのものの先行きへの不安。この2つで全体の約6割を占めており、30代銀行員の転職が「いまがつらい」と「この先が不安」の両面から動いていることがわかります。
なお、きっかけは性別・年代でも傾向が分かれました。男性は「業界の将来性に不安」が最多(14人中6人)だったのに対し、女性は「ノルマに追われるのが嫌」が最多(15人中5人)。年代別でも、30〜34歳は「ノルマ」、35〜39歳は「業界の将来性」が中心となっており、30代の前半と後半で見ているものが異なります。
全体として、銀行業界における労働環境の厳しさや将来への不安が、30代が転職を決意する主な動機となっていることが伺えます。
転職先に求めた条件は何ですか?

[図表2:Q3 転職先に求めた条件(n=29・横棒グラフ)]
アンケートによれば、転職先に求めた条件としては「自由度」と「転勤がない環境」がそれぞれ31.0%で最も多く挙げられました。ここから、30代銀行員が柔軟に働ける環境や生活の安定性を重視する姿勢が強いことがわかります。
また、「社内の風通しの良さ」(17.2%)や「顧客本位の提案ができる環境」(10.3%)といった、職場の人間関係や業務の質の改善を求める声も少なくありません。一方で「高い給与」を挙げた回答者は6.9%にとどまりました。
これらの結果から、転職を検討する30代銀行員は、年収を上げること以上に、現職で感じている制約を取り除き、より良い職場環境と働き方を求めていることがわかりました。
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30代銀行員の転職時の苦労に関するアンケート
続いて、30代銀行員が転職時に苦労した点や、転職活動で重視したポイントに関するアンケート結果を取り上げていきます。
転職活動で最も苦労したことは何ですか?

[図表3:Q4 転職活動で最も苦労したこと(自由記述の内容分類・n=19・横棒グラフ)]
本設問は自由記述で回答を集めたところ、29人全員が回答を寄せました。最も多く見られたのは、「銀行で培った経験やスキルを、他業界向けにどう言語化してアピールするか」という悩みです。
「銀行営業の経験を他社の営業にどう生かせるのかを考え、言語化してアピールすることに苦労しました」(男性・35〜39歳)
「銀行員としてある程度の地位があっても、社会に出たら自分の強みが何かが分からなかったことです」(女性・30〜34歳)
「年齢的にさまざまなキャリアを求められるため、その部分をどうPRすればいいのかが難しかったです」(男性・35〜39歳)
このほか、「履歴書・職務経歴書の書き方に苦労した」「働きながらの活動で現職との両立が難しかった」といった声も寄せられました。30代ならではの年齢への不安や、銀行業務の経験をどう一般化して伝えるかという課題が浮かび上がります。
これらの結果から、30代銀行員が転職活動において、自身の経験を正しく伝え、マッチする企業を探し出すことに課題を抱えていることが読み取れます。
転職活動で最も重要だと思ったことは何ですか?

[図表4:Q5 転職活動で最も重要だと思ったこと(n=29・横棒グラフ)]
アンケートによれば、「企業についてよく調べること(41.4%)」が最も多くの回答者から挙げられました。これは、多くの30代銀行員が転職先でのミスマッチを防ぎ、自分に合った職場環境や企業文化を見極めるためにリサーチが欠かせないと考えていることを示しています。
また、「自己分析を正しく行うこと(24.1%)」や「複数社を比較・検討すること(17.2%)」「転職の目的を明確にすること(13.8%)」も挙げられ、自身のキャリアを見つめ直し、将来の目標をしっかり定めることが重視されています。
前問で苦労した点(自己理解・企業理解)が、そのまま「重要だった点」として返ってきている点は非常に興味深ポイントです。転職を成功させるには、自分自身と転職先の企業の双方を深く理解し、適切なマッチングを図ることが重要だと読み取れます。
なお、30代銀行員が転職を成功させる秘訣については以下の記事で詳しく解説しています。正しい履歴書の作り方やエージェントの活用法もまとめているので、一度目を通しておきましょう。
30代の銀行員が転職するには?おすすめの転職先と転職成功のポイントを解説
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30代銀行員の抱える課題に関するアンケート
最後に、30代銀行員が抱える課題に関するアンケート結果を、転職前と転職後でそれぞれ紹介していきます。
転職でどんな課題を解決したいと考えていましたか?

[図表5:Q2 転職で解決したかった課題(n=29・横棒グラフ)]
アンケートによれば、30代銀行員が転職で解決したかった課題としては「ワークライフバランスを充実させたい」が44.8%でほぼ半数に達しました。これは、銀行業務の厳しい労働時間や過重な業務負担に対する不満が背景にあると考えられます。
次いで「転勤がない環境で、キャリアプランを計画したい」(24.1%)が多く、30代銀行員が職場環境の安定を求める傾向が強い様子が伺えます。
これらの結果から、30代銀行員が自身の業務負荷や職場の制約を軽減し、より良い労働環境を求めていることが明らかとなりました。
転職で当初の課題をどのように解決できましたか?

[図表6:Q6 転職で当初の課題をどう解決できたか(自由記述の内容分類・n=29・横棒グラフ)]
本設問も自由記述で回答を集めたところ、多くの回答者が働き方の改善を実感していました。
「バックオフィス系の職種に変わり、ノルマに追われることがなくなって、精神的にとても楽に仕事ができるようになりました」(男性・30〜34歳)
「テレワークが可能な先で基本的に自宅で仕事ができ、生活に余裕ができてQOLがかなり上がりました」(女性・35〜39歳)
「ワークライフバランスが格段によくなり、自分の人生を生きているという感覚があります」(男性・30〜34歳)
働き方や職場環境が改善されたと感じる事例が多く、転職で解決したかった課題の1位が「ワークライフバランスの充実」だったことを踏まえると、多くの人が当初の目的を果たしていることがうかがえます。
また、自己分析のやり直しや資格取得など、準備を重ねて課題を乗り越えた回答者も見られました。
「希望の会社に落ちた後、もう一度初心に戻ってなぜ転職したいかを考え、自分を優先したいと再認識できたことで、諦めず希望の仕事につけました」(女性・35〜39歳)
このように、転職活動を通じて自身の将来を見つめ直し、前向きにキャリアを進めようとする30代銀行員も少なくありません。
転職後に生まれた課題があれば、具体的に教えてください

[図表7:Q7 転職後に新たな課題はあったか(n=29・円グラフ)]
アンケートによれば、転職後に新たな課題が「はい(あった)」と答えた30代銀行員は24.1%であり、転職後も悩む回答者が一定数いることが読み取れます。「はい」と答えた人にその内容を自由記述で聞いたところ、最も多かったのは「給料が減った」という声でした。
「転職前に比べて給料がかなり減ってしまいました。給料にこだわりはなかったのですが、いざ少ないとやはり大変でした」(女性・30〜34歳)
「残業が毎日あるので、ワークライフバランスは前の職場よりよくありません。ノルマはないのですが、やることが多すぎます」(女性・30〜34歳)
このほか「中途採用のため今後のキャリアアップに不安がある」といった声も挙げられました。転職が必ずしも期待どおりの結果につながるわけではなく、想定外の問題や新たな不満が生じることもあります。
ただし、残りの75.9%は転職先で新たな課題を抱えておらず、自身にマッチした企業へ入社できた30代銀行員が多いことも示唆されています。なお、新たな課題を感じた人は女性や30代前半に多く、35〜39歳では0%でした。転職後に給与や残業で悩まないためには、「自分や家族に必要な生活費の計算」「入社前の調査の徹底」といった事前の対策が重要だといえます。
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今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、30代銀行員が主に働き方と生活の安定を求めて転職活動を行っていることが明らかとなりました。
転職先に求める条件として柔軟な働き方を重視する30代が多い一方で、希望条件に合う企業を見つける難しさや、自身の経験・スキルを正しくアピールすることを課題とする回答者も多くいました。
さらに、転職後に給与減などの新たな課題に直面している30代銀行員も一定数おり、事前の企業リサーチや自己分析の重要性が改めて認識される結果となりました。アンケート結果からもわかるように、30代銀行員が転職活動を成功させるには、入念な準備が欠かせません。
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アンケート回答者の詳細データ
回答者の性別

[図表8:回答者の性別(n=29・円グラフ)]
回答者の性別は、女性が51.7%(15人)、男性が48.3%(14人)でした。
回答者の年齢

[図表8:回答者の性別(n=29・円グラフ)]
回答者の年齢は、30〜34歳が62.1%(18人)、35〜39歳が37.9%(11人)でした。

